婚姻制度
 婚姻制度には、夫婦の結びつきによって一夫一婦制、一夫多妻制、一妻多夫制があります。文化人類学者ジョージ・マードックは、世界中の849の民族社会を調査した結果、一夫一妻制が16%、一夫多妻制が83%、一妻多夫制が0.5%であることを明らかにしました。日本では重婚が法的にも禁止されていますので、典型的な一夫一婦制といえるでしょう。先進国の多くは一夫一婦制ですが、それだからといって一夫一婦制を取り入れている民族が文明的で、一夫多妻を認めている民族が文明的でないというわけではありません。
 人間も動物ですから、1人の男性がより多くの女性を獲得したいという本能があります。一夫一婦制が男女の永遠の愛情に基づいているから優れていると考えるのは早計というものでしょう。逆説的には、愛情が永遠でないからこそ結婚という枠組みで男女を法的に束縛しなければいけないということだと思います。
 事実、一夫一婦制はその社会のほとんどの男性が多くの女性を養う経済的な余裕がないからこそ成立しているにすぎません。その証拠に、一夫多妻が認められているのは貧富の差が比較的大きな社会だけです。しかも一夫多妻制というのはフリーセックスを許しているわけではありません。例えばイスラムでは男性には4人までの妻を娶ることが認められてはいますが、結婚する以上は扶養の義務がありますし、なおかつ妻には経済的にも平等に接しなければいけないとされているのです。
 そうした制約の中で実際に多くの妻を娶ることができる男性というのは現実にはなかなか存在しえないでしょう。フリーセックスと称して無軌道なセックスを続ける「文明国」の人々のほうがよっぽど未開なように思います。

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